- 今の自分に満足しているか
- 5年後も今とまったく変わっていなかったらどう思うか
- 5年後もまだ、今と同じく自分に不満を抱き続けているのか
今回は3/14に発売された、勝友美さんの『貫く力 人生がすべて思い通りになっていく』を読了しましたのでレビューしていきたいと思います。
『貫く力』の紹介
著者の勝友美さんとは
株式会社muse 代表取締役 勝 友美(かつ・ともみ)
日本初の女性テーラー。兵庫県宝塚市出身。
アパレルメーカーにてトップセールスを記録後、スタイリストとして海外ポータルサイトの新規事業立ち上げを経験し、オーダースーツ業界へ転身。
2013年に独立し『Re.muse』を創業。
2018年よりテーラー業界では日本初、3度のミラノコレクション出場、2023年にはパリコレクションへの出展を果たす。
女性起業家として業界の枠を越え多くの講演などでも高い評価を得ている。自身の経験を基にYouTubeやオンラインサロンなどを通じ、夢を実現する人に向けた配信も精力的に行っている。
本書のテーマ:『貫く力』とは
まず、タイトルの『貫く力 人生がすべて思い通りになっていく』に力強さをとても感じませんか。
貫く力とは、要するに「自分自身をよく知り、どんな逆境からでも目的を達成するための究極の思考論」ということです。
例えば「やり抜く力」ですと、野球のイチロー選手の「やり抜くということがそもそも才能、やり抜くことが出来ないならそもそも才能がない」という言葉や、”GRIT(グリット)”をイメージするかと思います。
GRIT(グリット)とは?
ペンシルバニア大学教授の心理学者であるアンジェラ・リー・ダックワース氏の提唱によって世に広まりました。アンジェラ氏は、社会的な成功は、才能や学歴ではなく、個人のやり抜く力こそが重要であると、グリット論を提唱したのです。
- Guts(度胸)・・・困難に立ち向かう闘志
- Resilience(復元力)・・・失敗しても折れずに立ち直る
- Initiative(自発性)・・・目標を定め、自ら行動し努力する
- Tenaciity(執念)・・・何としても達成する、最後までやり遂げる意志の強さ
勝さんの場合は、前述の方々が「才能だ」や「大学での研究結果」というのに対して、
- 多額の借金を背負い、頼れる人もいない状況で、たった一人で退路を断って28歳で起業
- コロナで休業を余儀なくされ、収益も赤字に転じ、人も辞めていく
- パリコレクション、決めても決めても足りなくなるモデル
これらガムシャラなを本書で追体験しながら、どのように「貫く力」を磨かれていたのかを共感しながら知ることが出来ます。
著者が本書で伝えたいメッセージとは
この本は
- 大変なことがあっても逃げ出さずにいるにはどうしたらいいか
- どうしたらマインドのブレが減り、継続する力が身につくのか
という「貫けない」ことに悩んでいる人に向けて、
- 「貫くこと」はそもそも簡単ではない
- それ以前に自分のことをもっと知る必要がある
- そこで初めて「どう行動するか」
を勝さんご自身も自らの体験からどう身につけていかれたか、それに合わせて
- 自分を認めてあげたい
- 諦めずに夢を叶えたい
- 満足行く人生を歩みたい
という人へ、自己分析のワークを通じて伝えたい
という想いが込められています。
オンラインサロン生(在籍1年)としての感想
まるで少年マンガの主人公の物語を読んでいるかのような圧倒的な熱量で、だけど読んでいる私たちにとても近く、その違いは貫く力そのものであり、さらには私たちもステップを踏めば習得可能な技術であることを本書を通じて示してくれています。
本書の内容と、表紙右上に”POWER TO PERSEVERE”ともあるように、
PERSEVERE=「目的を貫く」「やり抜く」「我慢する」「辛抱する」「耐える」
これらすべての意味を込めて『貫く力』と表現されたのかなと私自身は感じました。
特に考えさせられたのは、第5章の「原動力は幸せではなく恐怖」の内容です。
ただ同時にもっともっと掘り下げてほしいと感じたパートでもありました。
「死」や「人生の終わり」を意識した経験はありますか?
私は30代半ばで妻も子どももいますが、幸せな未来を想像することはあっても「人生の終わり」を想像することは少なかったです。
何故なら「まだまだ人生は長い」と、有限なのに無限にあるような気がしていたからです。
本書とは無関係に全くの偶然ですが、私は最近あるカウントダウンアプリをスマホにインストールしました。
目的は自分で設定したタスクに対して、残り時間を設定し強制力を働かせるためです。
ただそれとは別にもう1つ、
「85歳の誕生日でこの世を去るとした時の残り時間」
も設定していました。そしてその残り時間を
「あと◯日◯時間◯分◯秒」と表示されるように設定したことで
自分の人生が秒単位で過ぎ去っていくのを可視化しました。
少々引かれることをしているかなと思われるかもしれませんが、
先日勝さんのYouTubeチャンネルを運営されている青木創士さんとお話する機会があった際に「リスク取らないと人は成長しないし限界突破もしない」と言われました。
日常を生きていて、中々「『死』や『人生の終わり』を意識する」ということは、
ありがたいことにココ平和な日本ではそうそうありません。
それでも原動力を得るために何かしらの「可視化できる恐怖やリスク」を設定しても
例えば前述の人生の残り時間を恐怖と感じるか、他人事のようにただの情報だと捉えるかでも変わってきます。
オンラインサロンでは、在籍期間に応じて順次コンテンツが公開され、また月に1回はYouTubeライブが開催され、そこではコメントをしながら勝さんのマインドに直接触れながら学ぶことができます。
この本を読みながら、「有料のオンラインサロン入って学んでいる内容が、1,500円でこんなに公開されてしまうのか」と、サロン生ではない人が本書から受け取れる価値の大きさに嫉妬しました(笑)
特に
- 各章のタイトルと内容が、サロン生限定で月1回のマインドライブでも話される内容
- サロン内ライブで語られたパリコレドキュメンタリーの舞台裏と勝さんの思考が収録
と同等の超有料級の内容が事細かに書かれています。
この本を読み終えて感じたこと
本書内に登場するワークがどれも深く考えさせられました。そしてそれだけ私はわたし自身のことをまだまだ分かっていなかったのだと気付かされました。
これはつまり、マンガ風にイメージすれば、勝さんは主人公のように細かい部分までキャラ設定が出来ているのに、私は私のことを「村人A・男・妻子持ち」くらいにしか設定付けられていないということです。
これは由々しき事態です。私は自分の妻と子どもには幸せになってほしいと思っていますが、「村人A」のままでは暮らしが良くなることも村から出ることも出来ません。
村人Aが実は狙撃の名手だったとか、航海術に優れていたとか、あるいは一流のコックや剣士だったとか、そこまででなくとも何かしら「自分はネームドキャラクターなんだ」と、それには目的と目標と現在地をはっきりさせなければなりません。そしてただ漠然とではなく、本書のワークを通じて粒度を小さくすることを心がける必要があると感じました。
まずは100年カレンダーを作成するワークまで辿り着けるように、手前のワークに取り組むことから始めてみます。